突然の行方不明事件
しばらく海の仕事中に遇ったことを書くつもりだ。
S50年(1975年)、我々はまた、異なった海のシステムを開発していた。ブイロボットが潜水測定ロボットを制御するシステムである。静岡県の沼津港に近い内浦湾の中央にブイロボットを係留しそのブイロボットは自分でも海象を測定しながら、潜水して自動走行するロボット潜水艇を音波信号でその行動や測定などを指示し、係留しているブイロボットでデータを収集、解析すると言うものであった。
近くの旅館に宿泊し毎日、毎日、陸上と海上の往復をしていた。 ある日の夕方、旅館でくつろいでいると一緒に仕事をしている一人が見当たらないのである。彼は写真が好きで、写真でも撮影しに行ったのだろうと思っていたが、いつになっても帰ってこない!! 皆で探す事になり、あるグループは旅館の近くを、あるグループは沼津港の岸壁をと手分けをして彼の名前を大きな声で呼びながら探し回った。それでもなかなか見つからない。行方不明になってしまったのである。更に探す範囲を町の中へ、堤防の方へと広げていった。堤防で彼の名前を大声で叫んでいたら、かすかに返事らしいものがあり、その声を頼りに範囲を絞りこんでいった。そして、ついに発見した!! 何と、堤防の周りに置かれているテトラポットの隙間に落ち込んでいたのだ!!
テトラポットは形状が丸くその隙間は非常に危険で、滑り落ちたら手掛かりになるものが無く、自力では這い上がれないし、内部が迷路のようになっているので波に引きずり込まれたら最悪は水死をしてしまうことだったある。ロープを使って大急ぎで引き揚げて事なきを得たが、その時、彼は腰まで水に浸かっていたから、もう少し発見が遅れたら大変な事になっていたと思う。幸い、彼は無傷で救出され大事に至らなかったのは不幸中の幸いであった。直ぐに旅館に連れて行き、風呂に入れ、着替えをさせてやっと一段落であった。翌日にはこの噂が他社を含む開発チームにまで広がり、彼は居づらかったと思うが大事な一員であったのでそのまま最後まで仕事をさせた。
それ以降も彼とは海の仕事をしたが、彼はテトラポットには寄り付かなくなった。
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コメント
テトラポットに落ちた人と言えば、かなり前に若人あきら
とかいう芸能人も、落ちてましたよ。これも自作自演だなんだと話題になりましたっけ。
投稿: 裕子 | 2007年2月26日 (月) 22時08分